仏陀は「全ての人間が幸せになれる方法(真理)」を見つけました、そこに至る苦しみを解決する為には、物事の真の在り方を知る必要があります。
「三法印」とは、それらを明らかにした仏陀の教えの核となる重要な「3つの真理」です。
「三法印」とは、仏教の根本的な特徴を示す三つの印章(ムドラー)です。
サンスクリット語で「印章」を(Mudra:ムドラー)と言い、ヨガでも手印や印相という手や指で作るシンボルの事を指します。サンスクリット語は、古代インド・アーリヤ語に属する言葉で標準的文語とされいますがサンスクリット語=インド語と認識される事もありますが、それは少々誤りがあるようです。また、仏教の他にもやヒンドゥー教、ジャイナ教などでも礼拝用語として用いられています。
日本でもなじみのある「般若心経」の原文はサンスクリット語で書かれ、それを漢訳したものになりますが、最も重要なマントラ部分「掲諦、掲諦、波羅掲諦、波羅僧掲諦、菩提娑婆訶(ギャーテーギャーテーハラギャテーハラソーギャーテー、ボージーソワカ)」の部分は、サンスクリット語を音写した漢字で表記されています。
また、陀羅尼(ダーラニー)や真言としたお経にも、漢訳されずサンスクリット語を音写した漢字で表記され、直接読誦されているものもあります。
諸行無常・諸法無我・涅槃寂静という「三法印」の意味
諸行無常:全ての物事は原因による結果として現れる(縁起)ので、条件・原因次第で変化し、止む事が無い。全ての事象は移り変わる。
諸法無我:全ての事象に「実体」はない。その為、「わたし(自我)」も「わたしのもの(執着)」も無い。
涅槃寂静:この二つの真理をしり、世の中を見渡したら「苦しむ理由」が何もなくなり、煩悩が消え去った境地・輪廻をも解脱した安らぎの境地「涅槃寂静」が訪れる。
般若心経において「色即是空・空即是色」という「この世はすべて移り変わり、実在するものなど無い、すべては空である」と説いた言葉は、諸行無常・諸法無我を指しているという事になります。
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